色んな土産物店を回っていると、ガラス細工の店に来た。
どれも羽音が好きそうな感じ。
「キレイ……。この砂時計かわいい~」
「ほしいの?」
「ううん。もうちょっと選ぶ」
さっきまで騒いでた羽音が大人しく店の中を回る。
俺は、羽音の後ろをゆっくり着いてく。
グラスが並ぶ所で羽音の脚が止まった。
「このグラス……すっごいキレイじゃない?」
「っても何か……柄、季節ハズレじゃね?」
「夏らしいデザインだよねっ」
「何でこの時期にイルカとか、クラゲとか……」
グラスには、海の生物がところ狭しと彫ってある。
でも、確かに細かくてキレイだ。

