俺様の熟した恋の実~10years~




色んな土産物店を回っていると、ガラス細工の店に来た。


どれも羽音が好きそうな感じ。


「キレイ……。この砂時計かわいい~」

「ほしいの?」

「ううん。もうちょっと選ぶ」


さっきまで騒いでた羽音が大人しく店の中を回る。


俺は、羽音の後ろをゆっくり着いてく。


グラスが並ぶ所で羽音の脚が止まった。


「このグラス……すっごいキレイじゃない?」

「っても何か……柄、季節ハズレじゃね?」

「夏らしいデザインだよねっ」

「何でこの時期にイルカとか、クラゲとか……」


グラスには、海の生物がところ狭しと彫ってある。


でも、確かに細かくてキレイだ。