俺の部屋からリビングへ行くと、すでに制服着て朝食のトーストを食べてるスズ。
「あ、おはよー羽音ちゃん♪」
「おはよー凉菜ちゃん!」
朝から、リビングにはガールズトークが行き交う。
父さんは仕事、母さんも仕事に行く準備でこの空間には三人だけ。
……スズ早く学校行ってくれ。
「よーし!そろそろ学校行かなきゃ!」
「凉菜ちゃん今日も頑張ってね~!」
「うん♪あっ、今日ね、受験対策の模試解くの。緊張する~……」
「大丈夫。凉菜ちゃんあんなに頑張ってたじゃない!」
「……よし!頑張るぞ~!」
スズは基本的に俺の言うことは聞かない。
でも、羽音の言うことなら何でも聞く。
いんだか、悪いんだか………。
「はぁ~……。俺らもそろそろ行くか」
「待ってよー!まだ食べてない!」
羽音は食べるの遅かったな、そいえば。
幼稚園の頃を思い出しながら、そんなこと思った。

