俺様の熟した恋の実~10years~




俺の部屋からリビングへ行くと、すでに制服着て朝食のトーストを食べてるスズ。


「あ、おはよー羽音ちゃん♪」

「おはよー凉菜ちゃん!」


朝から、リビングにはガールズトークが行き交う。


父さんは仕事、母さんも仕事に行く準備でこの空間には三人だけ。


……スズ早く学校行ってくれ。


「よーし!そろそろ学校行かなきゃ!」

「凉菜ちゃん今日も頑張ってね~!」

「うん♪あっ、今日ね、受験対策の模試解くの。緊張する~……」

「大丈夫。凉菜ちゃんあんなに頑張ってたじゃない!」

「……よし!頑張るぞ~!」


スズは基本的に俺の言うことは聞かない。


でも、羽音の言うことなら何でも聞く。


いんだか、悪いんだか………。



「はぁ~……。俺らもそろそろ行くか」

「待ってよー!まだ食べてない!」


羽音は食べるの遅かったな、そいえば。


幼稚園の頃を思い出しながら、そんなこと思った。