俺様の熟した恋の実~10years~




曇り空の下、あたしは涼雅にママが再婚することを伝えた。


今日はママの再婚相手に会う憂鬱な日。


「はぁ~………。行きたくないなぁー…。なんで再婚すると思う?」

「俺には分かんねぇよ。でも、まぁ……好きだからじゃない?」

「大人ってそんな簡単なんだね…。あたし何回名字変わればいいのさっ」

「……辛くなったら俺に電話しろよ」

「…うん」


涼雅はあたしの頭を撫でて、先に玄関を出た。


あたしの曖昧な気持ちが顔に出てるらしく、未空からもすごく心配されちゃった…。



電車で約1時間半かけて、あたしは駅前にあるオシャレなレストランへ来た。


ここが再婚相手さんとの待ち合わせ場所。


大企業の幹部でかなりお金のある人らしいけど……。