俺から目を逸らして窓の外を向く。
いつからこんな生意気になったんだよ!
結局、膨れてる羽音に俺が折れて話す。
「……アイツに宣戦布告された。体育祭でサッカー対決しろって」
「へ?煌也くんに?……なんで!?」
「お前のこと好きなんだって。で、勝った方が羽音の男になる……物好きもいるんだな」
「失礼なっ!あたしだってモテるもん!」
だから俺、すげー焦ってる。
いつか羽音が他の男んとこ行くんじゃねーかって。
こんなこと羽音には直接言わない……ってか言えない。
「羽音が人並みにモテるっつーことは分かったわ」
「涼雅は……あたしが他の人のモノになったら嫌じゃないの…?」
「なに泣きそうになってんだよ……」
「あたしはっ……涼雅がいなくなったらヤダな…」
意地っ張りになってみたり、涙目になったり忙しいヤツ。
ほんと、ほっとけない……。
俺が羽音の側にいてやんねーと。

