俺様の熟した恋の実~10years~




グラウンドに設置された蛇口から勢いよく水を出して荒く流す。


この人痛くないのかな!?


「血…止まんないんだけど!え、どうしたらいいと思う!?」

「えっ!うーんと……砂とか土が落とせればいいから、あとは安静にしよう?」

「おう!俺、絆創膏ぐっちゃぐっちゃにしちゃうんだよなぁー」

「……よかったら貼る?絆創膏」

「ありがとなっ♪」


不覚にも笑顔にドキッとしてしまう……。


あたしには涼雅がいるんだからダメ!!


絆創膏を貼ると満足そうに脚を動かす。



「ねぇ、アンタ名前なんて言うの?俺と仲良くしない!?」

「2-A天野羽音です……」

「羽音ちゃんって言うんだ~!かわいいね!俺は桜井煌也(Sakurai Kouya)。2-Fです!よろしくね♪」

「よろしく♪サッカー部なんだね」

「小学生からやってるんだ~。あ、ちなみにキャプテン!」


桜井煌也くん。


聞いたことない名前だけど、また友達が一人増えた♪