俺様の熟した恋の実~10years~




無造作に置かれた机にお弁当を置いて食べるあたし。


涼雅くんは購買のパンを食べてる。


「あたし購買行ったことないや……」

「毎日弁当って逆にすっげーな…。飽きね?」

「ううん、飽きない。仕事忙しいママが作ってくれてるから」

「そっか……。たまには購買行けばいいじゃん?」

「先輩達が恐くて行けない!」

「やっぱ気弱いな」


あたしはどーせ気弱いですよ~だっ!


だって購買見ただけで先輩達で溢れてるから行けないよ……。


「涼雅くんは強いねっ」

「つーかお前いつから涼雅くん呼びになった?」

「あっ!な、名前じゃ嫌だった……?」

「違う。前はさ、涼雅って呼んでたのに」

「特に深い理由はないけど……くん付けの方がいいかなって」


涼雅くんのこと嫌いじゃないし、むしろ好き……。


だけど、大人っぽくなりすぎた涼雅くんを見てると涼雅って呼べなくなった。


それだけなんだよ。