放課後、やっと女子達の嫌味地獄から抜け出せるー……。
雪花ちゃんと玄関へ行くと、何だか嫌な予感……。
靴箱が何もされてない訳がない。
「はぁ~……幼稚」
「ほんとだよね。あたしもされてたなぁ」
「去年の体育祭の時だっけ?もう大丈夫?」
「うん!おかげさまで!」
「それは良かった」
靴箱からも出てくる手紙の山。
ファンレターなんていいモノじゃなくて、嫉妬の手紙。
「じゃっ、あたし帰るね。また明日」
「雪花ちゃん!途中まででも一緒に……」
「彼氏との時間を大切にしないとダメ。ね?」
「……分かった…」
その言葉が痛いほど染みた。
あたしは結局、雪花ちゃんの背中を見ることしかできなかった……。

