【羽音side】
朝のうるさい教室で一人ボケーっとする。
雪花ちゃんいつになったら学校来るの?
辞めちゃったりしないよね?
「……おはよう、羽音」
「えっ、あっ、おはよー。……って雪花ちゃん!?」
「久しぶり。一人にしちゃってごめんね?」
「ううん!あたしは大丈夫!雪花ちゃんはっ………」
2週間振りに学校へ来た雪花ちゃんは、見て分かるほど痩せてた。
元から細いからもうガリガリ……。
「そのっ……雪花ちゃん、大丈夫?」
「……週刊誌のこと言ってるの?」
「う、うん…。だって心配だから…」
「その話ダメ。学校でまで考えたくないわ」
長い艶のある黒髪をなびかせて、後ろの席に行ってしまった。
相変わらず雪花ちゃんは強がりすぎ。

