あの人見知りで群れが嫌いな、猫みたいな雪花が惚れた理由が分かる。
「あのさー…ここだけの話し、二人誘ったの作戦なんだよね」
「作戦!?どーゆうこと?」
「俺最近さ、パパラッチに追われてる気がして」
「追われてんなら家で大人しくしてた方が、いんじゃない?」
「あえて、男友達と遊んで彼女いないアピール的な?」
随分、軽い言い方だけどカイさんなりに考えたんだろ。
正直この人は、頭いいのかバカなのかよく分かんない。
テーブルに置いてあった咲夜のケータイが鳴った。
「あっ、事務所からだ……。ちょっと抜ける!」
「早く戻って来ないと俺と涼雅で食べちゃうぞ~♪」
「それだけはダメ!絶対に!」
「つーか、二人でこの量はキツイから!」
部屋を出た咲夜と、取り残された俺とカイさん。
こんな時にまともな話しも思い付かない……。

