放課後、玄関のベンチに堂々と座って羽音を待ってみる。
先輩いたって関係ない。
茶髪のちっさいのと一緒に玄関に来た。
「羽音!」
「えっ!りょ、涼雅くん……なんで…?」
「きゃー!!羽音知り合いなの~!?いつの間によっ!」
「なぁ、コイツ借りていい?」
「あっ!どーぞ!うちの羽音持ってって下さいなっ♪……あとで連絡ちょーだいよ!」
「ちょっと未空!」
やたらテンション高い羽音の友達は置いといて……
俺は強制的に羽音を連れて一緒に帰る。
もちろん、俺が羽音んちまで送ってく。
「涼雅くん……?」
「ん?なに」
「あたしに何か用事あって…来たんだよね?きっと…」
「お前に用事なんてあるか。自惚れんなっ」
「ひっ、ひどい!」
頬を膨らまして拗ねる顔は昔から変わってない。
俺がイジメたらすぐ拗ねる。
要は、かわいいからイジメたくなるんだって。

