俺様の熟した恋の実~10years~




放課後、玄関のベンチに堂々と座って羽音を待ってみる。


先輩いたって関係ない。


茶髪のちっさいのと一緒に玄関に来た。


「羽音!」

「えっ!りょ、涼雅くん……なんで…?」

「きゃー!!羽音知り合いなの~!?いつの間によっ!」

「なぁ、コイツ借りていい?」

「あっ!どーぞ!うちの羽音持ってって下さいなっ♪……あとで連絡ちょーだいよ!」

「ちょっと未空!」


やたらテンション高い羽音の友達は置いといて……


俺は強制的に羽音を連れて一緒に帰る。


もちろん、俺が羽音んちまで送ってく。



「涼雅くん……?」

「ん?なに」

「あたしに何か用事あって…来たんだよね?きっと…」

「お前に用事なんてあるか。自惚れんなっ」

「ひっ、ひどい!」


頬を膨らまして拗ねる顔は昔から変わってない。


俺がイジメたらすぐ拗ねる。


要は、かわいいからイジメたくなるんだって。