俺様の熟した恋の実~10years~




あたしはポカーンとしたまま50番以内の張り紙を見る。


隣に涼雅が来て、腰に手を回してきた。


「心の準備……できてるよな?」

「やっ、やっぱり取り消し!」

「取り消しナシ。約束通りいい?あんま我慢させんな」

「うん……分かった…」


今日は金曜日。


それに、あたしの家はママが仕事で明日の夜まで帰って来ない。


なんで今日に限ってママ帰って来ないのよ!


「俺んち来る?あ……でもスズいるわ…」

「……今日ママ家にいない。明日の夜まで帰って来ないよ?」

「真っ直ぐ羽音んち行こっかな~」

「朝から変なことばっか考えないでよ!もう……」

「照れてかわいい……また帰りなっ♪」


一日中涼雅と一緒……。


そんなのあたし……ドキドキしてやってらんないよ!


でも、涼雅が頑張ったことは確かだし……


我慢させちゃったから……一つくらい言うこと聞いてあげないと。