【羽音side】
朝、玄関から直通のホールにデカデカと張り出された三学年分の50番以内。
あたしは自分の名前を探す。
「羽音の名前あった!えっ、すごっ!10位じゃん!?」
「やったー!頑張ってよかったぁ~……あ、涼雅」
「ん?涼雅くんがどうかしたの?」
「50番以内に入ってるかな……」
上から下へ順位を見ていく。
涼雅の名前……ない?
45…47……48!?
『48位 藤涼雅』
ほんとに50番以内入っちゃったよ!?
「涼雅くんカッコイイし、運動できるし、勉強できるし……すごいねっ♪」
「ほ、ほんとにすごいね……」
「おっはよー未空ちゃん!羽音ちゃん!」
「咲夜おはよ~!」
来ちゃったよ~!!
咲夜くんがいるってことは、必ず隣には涼雅。
有言実行したね……。

