俺様の熟した恋の実~10years~




昔話をしてたらタイミング悪くチャイムが鳴った。


そろそろ教室行かなきゃ……。


「そろそろ教室行く。未空も心配してるよね」

「羽音に友達いて一安心だわ俺!」

「失礼なっ!……涼雅くんは教室行かないの?」

「めんどいから保健室でサボる。あ、羽音も一緒に寝る?」

「寝るわけないでしょ!!」

「本気にすんなバカ。誰がお前となんか寝るかっ」


ちょっとは優しくなったと思ってたら、やっぱ意地悪!!


バカはどっちよ~!!


あたしはカバンを持ち上げて行こうとすると、手首を掴まれた。


すっかり男の子らしい手になってる………。



「お前……何組?」

「B組だけど?」

「俺、E組だから……何かあったらお前が来い!遠いから行く気しねぇ」

「涼雅くんに頼ること何てないから安心してね!」

「かわいくね~」


まだ、あたしを気に掛けてくれてる優しさが正直嬉しかった。


ちょっとドキッとしたのは秘密ね。