『アタシを?…でも何で?

空良がアタシの正体を

知っているって事?』


「もしかするとそうだ

断言は出来んが、少なからず

気付いているだろう

だが、気を抜くなよ依琉

空良はただ者じゃねえ」


『一体、空良は何者なの?』


「―――空良は…」


そう弦静さんが言いかけた所で、


「…依琉?」


不意に部屋の扉が開き、

中から暁が出て来た

アタシは直ぐ様通話を切る

弦静さんには悪いけど、

話している内容がバレる訳には行かない


『どうしたの?

話は平気?』


「ぁあ、ある程度話したからな

悪いな、まだ電話してたんだろ?

切って良かったのか?」


アタシの携帯を指差しながら問う暁