「………ごめん、玲奈」 ーーーードクンっ 切なさそうに、痛々しい瞳で私を見つめた後、涼は保健室を出て行った。 ーーーードクン、ドクン 『………ごめん、玲奈』 変な既視感。 私、知ってる…… 涼のあの表情と……あの言葉…… 見たこと、ある。 「あ、れ?………な、…んで…?」 知ってるはずなのに、記憶にない。 「玲奈?どうした?!」 「はぁ……はぁ……はぁ……っ」 気付いたら、過呼吸になっていた。 あの時に、何度も経験してる。 あの日々は、精神的に傷付いて、過呼吸になっていた。