『お次は、ボールです。』 お姉さんの声で、顔を前に戻す。 イルカたちは、ボールをお姉さんの元にポーンと返して、2匹がぴったりに泳ぐ。 「可愛いいな……。」 動物って見てたら癒されるよね。 なんていうか、抱きしめたくなるよね。 「…………お前の方が可愛いっつうの。」 前に夢中になってた私は、涼の言葉に気付けなかった。 『ーーーーそれでは、これにてイルカショーを終わります。』 「楽しいね!」 「そうだな。」 涼に手を伸ばせば、涼は自然と指を絡ませてくれる。 涼………大好きだよ。