「………電気、ついてねぇじゃねぇか。」 着いた玲奈の家は真っ暗だった。 覗いたポストも、中身が抜かれていない。 「まだ帰ってねぇのか……?」 いや、そんなはずはねぇ。 寄り道する時は言え、と常日頃から言ってある。 だとしたら、考えられる理由は一つ。 「玲奈は、まだ学校にいるのか?」 なぜ?どうして? そんなことよりも、俺は道をダッシュで走り出す。 もしも学校にいるとしたら、どこだ? 教室?体育館?校庭? くそっ、キリがねぇ。 でも、一刻も早く迎えにいかねぇと。