なんだ……? 「じゃあ、自己紹介を」 先生がそう言い、俺は思わず顔を上げた。 そして、絶句することになった。 ――なんで……? 「はじめまして。谷崎 蜜(たにざき みつ)です」 色素の薄い、軽いウェーブがかったミディアムヘアの美少女が微笑んだ。 クラスのみんながつられて笑顔になるなか、俺だけが顔をこわばらせる。 小柄なこの女には、見覚えがあった。