「……え、ここ?」
「あぁ」
着いたのは、住宅街にあるランプの灯りに照らされた白基調の二階建ての一軒家。
大きな庭には色とりどりの花が置かれていて、手入れも行き届いている。
……すごく、綺麗。
家といい花といい、
青葉のお母さんの好みなのかな。
すごくセンスがいいな、ってそんなことに疎いあたしにもわかった。
一通り辺りを見回したあと、ふー…と息を吐く。
……来ちゃったんだあたし、青葉の家に。
誘われた勢いとはいえ、いきなり家なんかに。
チラリと玄関を見るともちろん“青葉”とかかれたネームプレートがかかっているわけで。