「……あ」 「あ?」 靴をしまおうと屈んでいた身体を起こすと、 黒い瞳と目が合った。 思わず口から声がもれる。 ……げっ、最悪だ。 朝からコイツと会うなんて! あからさまに嫌な顔をするあたしを、 見覚えのある嫌みなくらい綺麗な顔 ――青葉が睨んだ。 「なに、媚でも売りに来たの?」 青葉も不愉快だ、と 言わんばかりに顔を歪めた。 「は?」 青葉の態度にあたしは一瞬目が点になる。