「楽しかったね、青葉」



あれから街をブラブラして、気づけば辺りは真っ暗。



街はクリスマスのイルミネーションでキラキラ輝いていた。



なんだけど……さっきから無言のあたし達。



もうご飯の時間だよね。



どこかに食べに行くのかな。


それとももう帰る?



まだ帰りたくないな、なんて。



……言えないんだよな。



あたしは弱虫だから。
素直じゃないから。




ここで普通の女の子なら『まだ一緒にいたい』って言えるよね。



あたしも言えたら、いいのに……。