椎木くんの気持ちを知って、傷ついたのは事実だけど。 今のあたしは、それよりも温かい気持ちでいっぱいだった。 だって……。 「……なに」 ちょっと頬を赤くした青葉が視線に気づいてあたしを見る。 『好きな女傷つけられて黙ってられると思うか?』 青葉が不器用な優しさをくれるから。 「青葉、あたしも好きだよ」 だからあたしも少し素直になろうと思う。