「は?なんだよお前、マジ?」 「マジマジ」 満面の笑顔の類を睨んでから、 俺は顔を歪めた。 目の前には、青い海。 それから、浮き輪を持った類。 海に行きたいと言うからしぶしぶついて来た俺の目の前には、砂浜を埋め尽くす大勢の人。 ―――最悪。 「……なんで海なわけ?」 「いいじゃんいいじゃん夏なんだし」 「夏なんだしって……」 そんなの理由になってねぇし。ってか。 「海とかありえねぇ」