綺麗な顔だなぁーってそうじゃなくて!




「ねぇ青葉っ」



「行くぞ」



「えっ――?」



青葉に手を引かれる。




「えっ、ちょっ!服はっ!?」



「いいから。面倒だからこのまま逃げるぞ」



「えぇー!?」




そのまま2人で教室を飛び出した。




女の子たちの悲鳴と、
男の子たちの冷やかす声を背に走る。



それさえも、心地よいなんて考えながら。
笑顔の青葉に胸がキュンとした。




繋がれた手と頬が熱を帯びる。
青葉の手からも温かさが伝わる。


ただただ青葉に手を引かれるままに――。