しばらくして、静かになった三枝。 ……大人しくなったか? 「青葉……」 「ん?」 「怪我、大丈夫?」 落ち着いた声で聞かれ、 俺は自分の足に目をやる。 「あぁ、大したことねぇよ」 包帯が大げさなだけでさっきより 痛みはなくなった。 たぶんただの切り傷だ。 気を失ったのだって 突然衝撃を受けたからだと思う。 「……本当、ごめんね」 弱々しく謝る三枝に、戸惑う俺。 泣かせてしまった罪悪感。 それから温かい気持ち。