「青葉……っ」 目を開けると、見えたのは白い天井。 それから。 「三枝……?」 三枝の泣き顔。 初めて見た泣き顔は、あまりにも 弱々しく崩れてしまいそうなくらいで。 「なんでっ……なんで青葉がっ……」 パニックになっているのか、 俺の声は聞こえていないみたいで。 椅子に座ったまま 何度も何度もそう言っていた。 そういえば俺、どうしたんだっけ? ベッドに寝ていた俺は、記憶を遡った。