「はっくしゅん!!」


そんな事考えてたら、またくしゃみが出てしまった。


「沙羅、風邪か?」


光唆が聞いてくれたけど、あたしは首を横に振った。


「違うよ。
っていうか元気元気。」


「そうか…でもおかしかったら早めに休めよ。」


「うん。」


確かに、ちょっと頭フラフラしてる感じはするけど…それって風邪とかじゃなくて、ただ単に弥先輩の生活に驚いてるからだと思う。


そう思って、あたしは放置したんだ。


そのまま勉強して、夕方になると、勉強会はお開きになる。


「小百合さんのおかげで、次のテストいけそうです!
ありがとうございました!」


「俺も香里奈先輩のおかげで、初めての中間テストも怖くないです!
ありがとうございます!!」


特に勇也先輩と光唆にとっては有益な時間だったようだ。


あたしも今日は先輩方に助けられた。


「弥先輩、色々教えていただいて、本当にありがとうございました。」


華羅お姉ちゃんも、聖也先輩に凄くお世話になったみたいで、めちゃくちゃ感謝していた。


そしてとうとう本当に帰る時間になって、あたし達は椅子から立ち上がる。


だけど…


あたしの視界が揺らいだ。


そしてそのまま目の前が真っ暗になる。


そこからの記憶は途切れてしまった。