暫く勉強していると、メイドさんがお菓子と紅茶を持ってきてくれた。


お菓子っていっても、スーパーなんかで見かける市販のお菓子じゃなくて、テレビでしか見られない高級なやつだ。


紅茶だって、一口飲んだだけで勉強とかどうでもよくなっちゃうような凄く美味しいの。


これもきっと高いんだろうな…


あたしと同じように、光唆や華羅お姉ちゃんは感動しているが、先輩方は優雅にそれらを口にしている。


それも、皆さんから溢れ出ている気品のせいで、ごく自然に見える。


なんだか、貴族と市民って感じがした。


と同時に、先輩方が何を隠したいのか、なんとなく分かった。


多分、あたし達3人以外は本当にお金持ちなんだと思う。


それが学校の子にばれたら大騒ぎされるから、極力ばらしたくないんだと思う。


生徒会が指名制なのも、きっとこの秘密を隠す為だ。


でも…とあたしは思う。


もしあたしの仮設が合ってるとしたら、どうして先輩方はお金持ちの子が沢山通っているような私立高校に行かないのだろう?


今一緒に勉強してて分かる事は、皆さんそれぞれが…勇也先輩はそこまでみたいだけど…華羅お姉ちゃん並みに賢いという事、だから成績が良くないから私立高校に行けないという事はなさそうだ。


なのに…どうしてだろう?