短い間に起こった事は奇跡というべきか、衝撃というべきか。
本当なのなどうか、疑うぐらいに話が出来すぎていた。
それでもそれが真実なのだろう。
神妙な面持ちのお母さんが、静かに頷いた。
華羅お姉ちゃんも同じような顔して、じっと座っている。
小金井さんから話してくれたおかげで、少し落ち着いたようだ。
それでも、どういうわけかあたしの感情は収まる事がなかった。
あたしは立ち上がる。
「小金井さん、これは小金井さんに言うべき事じゃないかもしれませんが、言おうと思います。
小金井さんは母に気を遣ってくれたのだと思います。
小金井さんが優しい方だというのも分かりました。
でも…確かに彼女はあたし達の産みの親ですけれど、もう他人なんです。
関係のない人なんです。」
小金井さんが優しいと思ったのは本当。
今日話を聞いてくれていた時とか、今のエピソードとか、思いやりを感じる。
たからこんな形でお暇するのは本当は嫌だけれども、時間が経つ程に、お母さんと一緒ににいる事が苦痛に思えるから。
「小金井さん…本日はお招きいただき、ありがとうございました。
小金井さんとお話し出来て、色んな事を考えて、凄く自分のためになりました。
…失礼します。」
あたしは深々と頭を下げると、部屋を出る。
走るのは行儀が悪いと思いつつ、早歩きと走るの中間ぐらいの勢いでここから出ようとしていた。



