そっか、弥先輩や聖也先輩みたいな人が代々会長だったんだよね。
普通の人間が会長になるとかありえないって意見が出ても全くおかしくない。
光唆とは接触出来なくても、偶然会ったあたしで試してみようって事だろう。
「何かそれ、凄く失礼。」
華羅お姉ちゃんが小さな声で言った。
「沙羅や光唆に任せられるか不安って事なんですよね。
そりゃ向こうの人からしたら、何処の馬の骨か分からない人って事なのかもしれないけど…でもそんな試すような真似…」
華羅お姉ちゃんがハッキリとした口調で言った。
確かに気分の良い話ではない。
だけど、だからこそ…
「華羅お姉ちゃん、行こう。」
「え？」
「確かにちょっと腹立つ部分はあるよ。
でもさ、一回会おうとしているって事は、小金井さんは頭ごなしにあたし達を否定してるってわけじゃないと思うんだ。
決めつけるような人だったら会おうとしないし、きっと娘さんを違う学校に入れようとするはずだもん。」
希望は僅かながらもある。
小金井さんがどんな人かよく分からないし、会うのが怖いという気持ちもある。
だけれども、ある意味チャンスなんだ。
もし小金井さんにあたし達が認めてもらえたら、それは今後の生徒会を認めてもらう事になる。
