そう言われてしまったら、もう何も言えない。


あたしは弥先輩の手が離れたパソコンを開き、シャットダウンする。


でも、休憩って言っても何しようかな…


そんな事を考えている時だった。


「ねえ沙羅ちゃん。」


「はい。」


「この前の修学旅行の話だけど…」


「先輩達は行かないんですよね?」


「そう。
僕達は4人とも学校に残ろうと思ってるんだけど、どう思う?」


「…どうって言うのは?」


「行かないって世間的に見て、どう思われるのかなって。
僕は最初から行かないつもりで入学して、今まで過ごしてきたんだ。
勇也や香里奈も同じだと思う。
華羅は最初驚いていたけど、今ではその事を受け入れてくれてる。
でも教室でクラスメートにこの話をすると、どうしてって顔されるんです。
理由を言ってもなかなか納得してもらえなくて。」


「弥先輩、小学校とか中学校の時は行ったんですか?」


「小学校の時は最終日だけ参加。
家の用事で行けなくて。
中学校は海外にいて、修学旅行って行事がなかったんだ。」


「…そうなんですね。」


何だろう、また違和感を感じた。


光唆が修学旅行の話をした時に感じたのと同じ感じだ。