「ひどくない?二股だよ?二股だよ!」

放課後の誰もいない図書室に先輩の声が木霊する

「____だよ?……みゆちゃん、聞いてる??」

「はいはい、聞いてますよ、先輩」

「なんか言い方ひどくない?」

「だって、先輩別れたの半年前でしょ?」

私、宮本 みゆ

そして彼は図書委員会の先輩、間宮 みつき

半年前から私はこうして先輩の愚痴を聞いている

私が先輩を好きだとも知らないで……

「そーだけど……好きだったんだよ……」

「今でも好きなんですね」

「……うん……」

少し目に涙をためていた

……ごめんなさい

私……先輩のその気持ちを利用します