「えー、下手だけどそれでもいい?」
「もっちろん!」
紗葉はデザイナーになるのが夢で本当に絵が上手いの。
紗葉が描く服は可愛くて、輝いてて、いつもどこか惹かれるようなそんな絵。
本当に天才なんじゃないかってくらい才能あるのに、
これまた本人自覚なし。面白い。
「えっとねえ、今回ワンピースなんだけどねえ…袖をつけるか、それともこのまま袖なしかで迷ってて…」
「んー、これならこのままでいいんじゃない?淡い色だから夏っぽいし!」
「さすが美由紀!」
かんせーい!なんて言いながら下にマークをつける紗葉は可愛いったらありゃしない。
「美由紀は?新作のヘアメイク出来た??」
「メイクはまだだけど、ヘアアレンジは出来たよ!」
私はヘアメイクアップアーティストになるのが夢。
紗葉はそんな私を応援してくれる。
いつか私と紗葉でタッグを組んでお仕事をしたいな、なんて密かに思ってるけどね。
「美由紀ってロングのヘアアレンジ多いよねー…、やっぱショートって難しいのか。」
「あは、まあね。ショートは髪の毛短いからみつあみとか大変だし。」
本当は紗葉にしてあげたいなーって思ってたらロングのアレンジが多くなっちゃっただけなんだけどね!