「どうしたの?」
「うーん、なんか頭痛い…」
「…調子悪い??」
「そういえば、検査の結果も悪かったかなあ…」
「ああ、紗葉また逃げたんでしょ。朝起きたら紗葉いなくて私焦ったもん。」
「だって!嫌なんだもん検査!注射ならまだしも血とられるんだよ!?」
「うわー、それは私も嫌だなー。」
でしょ!?、なんて言って私を見つめるのは朝日奈紗葉。
私の親友であり、同じ病室の子でもある。
紗葉はすっごく可愛い美人さん。
この世でTOP10に入るくらいの美形なんじゃないかって思う。
本人がそれに全く自覚がないってところが面白いけど。
「もうっ!しかもさ、色鉛筆の茶色は無くなるし…、ほんと辛いぃいい」
「え?色鉛筆の茶色なら私が借りてるよ?昨日紗葉がかしてくれたじゃん。」
「嘘!?…あ、そうだったあああ……」
ぐたっとベットについてる机に突っ伏す紗葉にクスクス笑う。
「ねえ新作のデザイン!見せて!」