「最初は奏多、真奈たちのことほんと軽蔑の目でみてたんだよ。」
「え、なにそれ初耳だし!!」
「だってギャーギャーうるさかったし?本気で僕とは絶対合わないと思ってた。」
さらっと答える奏多くんに真奈ちゃんが青ざめ出す。
「奏多そんなこと思ってたのね…」
「まあ、でも喋るにつれて良いところ知れたし?…前思ってた事は撤回しようかなって。」
「でもギャーギャー言ってた主な犯人は真奈だけどね。」
笑って答える恵ちゃんをみて、そっと頷く。
…うん、なんか想像できる。
「これも奏多なりの優しさだよ。だって奏多って心の底から信用した人しか心開かないんだよ?」
「…深く狭くが僕流だから。」
「もちろん、その中に紗葉ちゃんも入ってるよ。」
徹くんがいきなり明るくそんなことを言ってくるからびっくりした。
え、…私のこともちゃんと信用してくれてるってこと、なのかな?
「当たり前でしょ。紗葉ちゃん良い子だし。それに誠が認めた人だから。もう付き合ったんでしょ2人とも。」
「え!?な、え、どうして…」
「あ、図星。」
「あ、そうだったんだよ!!その話まだ途中だったじゃん!!」
一定のトーンで結構な大胆発言をした奏多くんに慌てていれば、
テンションが上がってる真奈ちゃんが「詳しく聞かせて！」なんて言い出す。
「ちょ、落ち着いて…」
「経緯!経緯教えてよ!」
「え、誠、…」
助けを求めて誠を見れば楽しそうに笑ってて。
…まあいっか。
気付けば私も笑ってた。
