「なぬ!?紗葉ちゃんも理数系だと!?」
「うん、真奈うるさい。」
「うるさいのはバ奏多だよ!!」
「僕の名前をバカと合わせないでくれる!?」
「頭文字が、“か”の人の特権だよ!!」
「そんな特権要らないわっ!!」
そんなやり取りに自然とみんなが笑って、私も笑う。
…こういう時間が好き。
何気なく過ごしてるこの時間が、幸せで。
ああ、今私は生きてるんだって…感じる。
「数学9点ってどうやってうちの高校入ったの?」
「入試の時は徹底的に誠と恵に教えてもらったのーっ!!」
「あー、あの、真奈の理解の遅さに気が遠くなったやつね。」
「あの時は俺が理数系を教えて、恵が文系を教えてっていう感じで大変だったよねー…」
奏多くんの質問に答える誠たちに少しだけ首を傾げる。
少し違和感っていうか…。
「…あれ、奏多くんと真奈ちゃんたちって中学違うの?」
「うん、違うよ?高校に入って同じクラスで初めて知り合った。」
「僕と同じ中学なのは徹だけ、かな。」
「そう…なんだ…」
真奈ちゃんと恵ちゃんと誠が幼馴染ってことは知ってたけど、奏多くんたちともすごい仲良いからてっきり中学とかで一緒なんだと思ってた…。


