「ところで紗葉たち何してたの?」
「あ、勉強会してたの。」
「そうそう、真奈が課題の応用の問題終わってないって騒ぐから。」
「だって、私理数系じゃないし!!」
「真奈は文系もあんま出来ないじゃない。」
「ちょっと恵の言葉が事実すぎて胸が痛い。」
胸に手を当てて顔を歪ませる真奈ちゃん。
…一体真奈ちゃんは文系か、理数系、どっちなんだろう…??
「真奈は文系だよ。どっちかって言ったらって感じなんだけどね。」
「…どうして私が疑問に思ってることわかったの?」
「ふは、だって紗葉わかりやすいんだもん。」
楽しそうに笑う誠に眉を寄せる。
…そんなに顔に出してたつもりはないんだけど。
「この中だったら私と真奈と奏多が文系で、誠と徹が理数系なのよね。」
「文系コースまで奏多と一緒とかもう悲しみしかないでしょ?」
「僕も真奈と一緒って聞いた時はどうやって理数系に移動しようか迷ったけど。」
「結局理数系の脳みそがなかったくせにー!!」
「お前に言われたくないし。」
「…ごもっともです。」
「紗葉ちゃんは文系と理数系どっちなの?」
そんな2人の会話を綺麗に流して話しかけてくる恵ちゃんに私も視線を合わせる。
「あんまわかんないかな…?」
文系か、理数系か…。あんまり考えたことなかったかも…。
「そうなの?さっきの数学のプリントの応用、20問中19問わかってたからてっきり理数系かと…」
「うーん…、でも確かに理数系かもしれない…かな?」
…自主学とかでやってても文系教科よりも理数系の方が早く理解出来てた気が、する。


