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「わかんないっ…、わかんなすぎるっ…、どうしてっ…、誰か教えて…」





「あー、はいはい真奈座ろうね。」





「数学なんて撲滅しろおおおおおお!!」





「はいはい、数学好きな人に謝ろうね。」





「どうして私がこの問題をやらなくちゃいけないの!私の天敵!好きな人にあげるよ!!」





「真奈の数学なんて全力で拒否して送り返すわ。」






…勉強会、中。





今日は、男子メンバーが委員会で遅くなるらしいので、先に真奈ちゃんと恵ちゃんの2人が来てくれた。






あの日から約2週間。





真奈ちゃん達の学校も冬休みが終わり学校も始まって。





前と変わったことは、誠と私が付き合ったこと…くらいかな。






「待って、わかんないギブ。」



「まだ1問も解いてないっすよ。真奈姉さん。」



「無理。先生鬼すぎて泣いたわ。」



「冬休みの課題をやらなかったあんたが悪いんでしょうが、馬鹿。」






女子しかいないからガールズトークしよ!って真奈ちゃんが盛り上がってたのもつかの間、




恵ちゃんが“その前に課題やるよね?”って黒い笑顔で問いかけていたので急遽勉強会に変更。






「真奈のお世話役に任されたんだから、真奈がやらなかったら私まで怒られるじゃない。」



「それは恵が悪いっ…ひっ、はい、何でもないです。そんな黒いオーラ出さないでください。はい、ごめんなさい。」






真奈ちゃん、助けてって目で見られても………。






「め、恵ちゃん、私も真奈ちゃんの勉強手伝うよ…」




「え、あ、ほんと!?助かった!私文系だからぶっちゃけ数学教えられないし。」




「あ、でも私、授業とか受けてるわけじゃないから全然わかんないけどね…」





自主学でやったくらいだし…。




「紗葉ちゃんんんんんんん!!助かった!!恵のハードさだったら私干からびてた!!」



「いや全然…、あっ、プリント見せてもらってもいい??」





さっき真奈ちゃんが苦戦していたプリントを見せてもらって、分かる問題だけでも頭の中で解いていく。