そっとドアがしまった2人の病室はやけに静かで少し、気まずい。
……、主に、誠の周りの雰囲気が。
「…誠?あの、もしかして真奈ちゃん達にまた明日って言葉が私が嫌いって言った?」
「………、ごめん。言った。」
…だから、今まで一回も言われなかったし、
さっきの真奈ちゃんの反応もああだったんだ。
「あ、ううん、別に事実だから全然大丈夫なんだけど…」
気遣わせちゃってたかなって思うと…少し、ね。
「…、また明日って言葉、私、好きじゃない。」
「…うん。」
明日を考えるのが嫌い。
明日生きてるかさえもわからないのにまた明日なんて無責任な言葉が嫌い。
美由紀と最後に話したまた明日って言葉が嫌い。
「……でもね、前よりは嫌いじゃない。」
「……、え?」
「前は何も楽しくなかった。毎日が。同じことの繰り返し。…病気に雁字搦めで、何一つ幸せだなんて思わなかった。」
「……紗葉、」
「…だけど、誠たちと出会えてから毎日が楽しいの。誠たちのおかげで毎日が幸せなの。」
静かに笑うと、少し目を誠は見開くけど、すぐに優しく嬉しそうに笑ってくれて。
「…私ね、誠に言いたいことがあるんだっ。」


