「……紗葉、でもね、これだけは言わせてほしいの。この世に必要のない人なんていないの。必要があるからこそ生まれてきたの。必要だからこそ、生きてるの。必要じゃない人間だったらこの世界にはいられない…、1人じゃ誰も生きていけない…、みんな必要とされて生まれてきたのよ。」
「………私、生きてていい人間、かな?」
「当たり前じゃないっ!!お母さんもお父さんも誠くんや真奈ちゃんたちだってみんな紗葉のこと必要としてるの…、1人だなんて思わないで、…、紗葉は1人じゃない…」
抱きしめてくれるお母さんにそっと堪えきれなかった涙を一筋流す。
人の温かみってこんなにも幸せなんだ…。
…、どうしてずっと気付けなかったの?
「…ごめっ、んなさい…」
「…もう謝罪はいらないわよ。」
お母さんが微笑みながらゆっくり離れていくと、
タイミング良く、部屋の扉がガラッと音を立てて開いた。
「紗葉ちゃん…」
「恵ちゃん…、」
振り向いたら、あんなに傷つけたのに今でも大好きなみんながいて。
そんな中で、恵ちゃんがすごく悲しそうな目をしていた。


