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目を開けたら確かにそこは私の病室で。
お母さんが誰かと小声で電話してる所だった。
「…お母さん?」
「あっ!紗葉ごめん!起こしちゃった?…、あ、お父さん、紗葉起きたから切るね。」
早口でそう言って電話を切るお母さんに、相手はお父さんだと察する。
え、お父さんにまで連絡行ったの…?
「もうっ、紗葉っ…、心配したんだからね!病院からいなくなったって聞いた時はほんと心臓止まるかと思ったんだから!!」
「ご、ごめんなさい…。」
本当によく考えてなくて、
ただ逃げたい一心だった…。
「…もう、誠くんがいたから助かったのよ?誠くんが寝た紗葉をおんぶして連れてきてくれたんだから。感謝しなさいよ?」
「うん…、って、え?おんぶ?」
そうよ、紗葉寝てたんだもん、とけろっと言うお母さんと対照に、
どんどん熱が顔に集まる私。
おんぶってだけで恥ずかしいのに、それを見られてたなんて…っ!!
「…ま、誠と真奈ちゃんは??」
「え、ああ、なんか橘田先生と話してたわよ?」
「そっか…。」
今更になって色んな人に迷惑をかけたことに罪悪感を感じる。
目の前で呆れたような顔をしているお母さんは私のことを怒らないけど、
…やっぱり、この前のこともあってか、少し気まずい。


