「…橘田先生。」
みんなが帰った後、向かった先は橘田先生のいる部屋。
「……1月4日。外出許可ください。」
取っていなかった外出許可を取りに来た。
「…紗葉ちゃん。一応わかってる、よね?」
悲しそうに微笑む橘田先生の言葉が、痛いほどに現実を見せてくる。
「…わかってます。わかっているからこそ、離れたいんです。…これが最後です。お願いします。」
わかってるよ。どれだけ逃げたって現実は変わらないから。
椅子に座ってる橘田先生に頭を下げる。
「うん、わかった。いいよ。無理しないでね。生きたいように生きろって言ったのも先生だし。ただし、少しでも気分が悪くなったら帰ってくること。いいね?」
「……はい。…ありがとうございます。」
優しく笑ってくれる橘田先生に少し微笑み返す。
そう、これが最後だから。
…ありがとう。先生。


