「生きてよ、一緒に生きようよ、なんて言われたの初めてだった。みんな“治るよ”しか言ってくれなくて、ああ私たちのこと見下してるんだって、私たちと自分は違うって思ってるんだって感じてた。でも美由紀は違った。一緒に生きよう、って。単純な言葉かもしれないけどすっごくすっごく嬉しかったの。
それだけで生きようって思えるような。それだけで生きたいって思えるような。
その言葉がずっと支えになってた。」
美由紀がいたから、どんなに悪い結果が出ても、頑張ろうって思えたの。
「一回だけ美由紀にヘアメイクしてもらったの。
いつものストレートな髪型にみつあみでカチューシャをつくってあって、ふんわりピンクのチーク、チークとお揃いの色のリップ。
まつげもビューラーであげて、アイライナーにマスカラ。
ナチュラルなメイクだったけど、すっごく上手だった。」
『どう?我ながら上手くできたでしょう?』
『わっ、すごい!』
…美由紀のヘアメイクは不思議。
まるで私じゃないみたいで。
鏡の中の私はイキイキしてて、なんだか幸せになれる様なメイク。


