「…ヘアメイクさん。美由紀のお母さんがね、プロのメイクアーティストだったの。だから、私もお母さんみたいにモデルさんをキラキラさせるんだ、なんて言ってた。」
「…そうなんだ。」
そう言ってまた黙って話を聞こうとしてくれる彼。
「…私もデザイナーになりたいって言ったら、じゃあ私たちでモデルさんキラキラさせようって笑いながら言ってた。私が洋服をデザインして、美由紀がヘアメイクをして…。2人で組んでトップに立とうって。美由紀はほんとにトップに立てるような、それだけの才能があったの。周りの大人たちも美由紀の才能を認めてた。」
美由紀は小4なのに、大人顔負けの腕だった。
「美由紀が退院してからも毎日私のお見舞いに来てくれたの。学校から帰ってきて、ここに来て、喋って…みたいな。」
毎日がほんとに楽しかった。
ただ、美由紀と喋る時間が楽しみで仕方なかった。


