「すまないな。毎年付き合わせちゃって。」 「…いえ、私が行きたいんです。」 毎年、この日だけは外出許可をもらってる。 どうしても行かなくちゃ行けないの。 「ごめんなさーい、お待たせしちゃって。」 その時、私のお母さんが車に乗ってきた。 「全然です。じゃあ出発しますね。」 美由紀のお父さんの言葉に車は動き出した。