片手で拳をつくり


コツン


2人の拳を軽くぶつける



そして

どちらからともなく

笑った





そして、搭乗口まで歩くと



蒼斗をアメリカで
預かってくれている人が
キョロキョロしている


そして

あたしの前まで走ってきて
寝ている蒼斗を引き取ると




「たまには、連絡してあげてね」



蒼斗の頭を撫でながら
お父さんが言う





「そうするわ、じゃあ蒼斗をよろしくお願いします」




軽く頭を下げると




「あぁ、頼まれた」



それだけ言って
搭乗口に歩いていった



その姿を疾風と見送って


「帰ろうか、疾風」


疾風の方を見ながら
言うと



「そうしようか」


それに頷き


2人ならんで出口に向かって
歩き出した