美麗さんは、電話し終わっていて
スマホを鞄にしまいながら
歩き出した
胸の下までの黒髪が歩くたびに
少し揺れる
艶のある黒髪は、新鮮だった
俺も、戻ろう と思い
方向転換した時
視界に入ったのは、
艶のある黒髪では、なく
柔らかそうなミルクティー色の髪だった
見間違いかと思い
もう一度見るが
ミルクティー色の髪だった
「 ……マジかよ 」
じゃあ、あの黒髪は
ウィッグなのか?
って、なんで俺
美麗さんのばっか 考えてんだよ〜
ビックしすぎて、ゆるく喋れてねぇーしなぁ〜
クククッ
面白いじゃねぇーの
俺、こーゆー事大好きなんだよねぇ〜
尾行してやろうかと思ったけど
やめておこう
これから、じっくりの
長期戦といこーじゃねぇ〜の

