門をでて スマホを耳に当てて電話をかける 『もしもし、こちら双葉です』 「お世話になってます。高嶺 蒼斗の母です」 『蒼斗君のお母さんですか、どうかなさいましたか?』 「今日は、仕事が早く終わったので今から迎えに行っても大丈夫でしょうか?」 『大丈夫ですよ。蒼斗君も会いたがってたので、是非来てあげてください』 「ありがとうございます」 『いいえ、お待ちしてます』 電話を切り歩きながら ウィッグを取り鞄にしまい 地毛ミルクティー色を揺らしながら 歩き出した