「ひとまず・・・・」


「?」


「希、働くの禁止な?」


「は・・・・?」


「俺の目の届かないとこには
行くなよ」


行くなよって・・・・


完全に命令されてるけど


えーっと・・・・


そもそも、うっかり
忘れてしまってるけどね・・・



「私、一応・・・
年上なんだけど・・・」


「あぁ、知ってる。
でも、俺のだから」



「あー・・・うん。だけど・・」



「俺のだから」



子供のように

私に胸元に頭をコツンとやりながら

そう言い張る黒崎伸治を前に


まぁ、いいか・・・


なんて思ってしまう自分がいた。