そう、気づいたら

30分どころか2時間も
飲み続けていて

一体、どのくらいの量飲んだのかすら
覚えていないほどだ。

その結果、

つとむとの会話すら
ままならない酔っ払いと化している。


「帰る・・・・」


と立ち上がるけれど
足元もおぼつかず


「危ないって。
送ってくから」


そう言われ
支えられるように
店を後にし


「希のアパートどこ?」

「あっち・・・」


不覚にも

元カレに支えられながら
家へ帰宅するという

バカ女へ成り下がった。



「希、鍵は?」


「バッグの中・・・
待って・・・
たぶん、ここに・・・」


手探りで探すけれど
酔っ払いで
焦点が合わない私に
すぐ見つけられるはずもなく


「あーもう、俺が見つけるから」


片手で私の体を支え
片手でバッグの中から
鍵を探っている。


「これ?」


ようやく見つかったらしく
私の顔の前に
鍵をぶら下げている。